宮崎県内でも毎年被害が出ている「サツマイモ基腐病」の対策についてです。
都城市の霧島酒造は、芋焼酎の原料となるさつまいもの安定生産につなげようと、健全な苗の生産施設をオープンさせました。

霧島酒造が建設した新たな種苗生産センター「イモテラス」。

13日は、関係者が出席してセレモニーが開かれ、江夏順行社長が「農家の皆さんと共に持続可能な焼酎づくりを目指していきたい」とあいさつしました。

「サツマイモ基腐病(もとぐされびょう)」はイモの茎や実が腐る病気で、県内では2018年から発生が確認されています。

この影響で、霧島酒造では焼酎の原料となるさつまいもの確保量が計画を下回り、一部の商品で販売休止が続いています。

施設ではその対策として、ウイルスが検出されない茎の部分から苗を培養するほか、土壌からの病気のまん延を防ぐため、一株ずつのポットで苗を生産します。

(霧島酒造 江夏拓三専務)
「我々は一次産業に支えられている。それは農家だがここが崩壊状態になったら我々の産業も成り立たない。素晴らしいこの苗の提供をやってもう一度一緒に運命共同体としてやっていきたいと思う」

霧島酒造では、今年度、およそ250万本の健全な苗を生産して登録農家に出荷し、原料確保につなげることにしています。