台風19号の大雨に伴う千曲川の堤防決壊から4年となった13日、浸水被害があった長野市の豊野地区では「10.13を伝えていく集い」が開かれ、地元の住民のほか荻原健司長野市長などおよそ70人が参加しました。


台風19号災害では、およそ3100世帯が暮らす豊野地区でも広い範囲に水が押し寄せ、全体のおよそ3割にあたる1041世帯が床上・床下浸水の被害を受けました。

荻原市長:
「少しずつ復旧という意味では進んできたと思うが、ひとたび雨が降ると恐怖や悲しさがよぎりながら過ごしてきたと思う」

集いは、被災した経験を伝えていこうと災害の翌年から開かれていて、今年は、地域コミュニティが災害時に果たす役割を確認しました。


参加した女性:
「若い人たちにもつながっていくように伝えていく使命がある」

今年5月、地区内の災害公営住宅で、入居する80代の男性が死亡した状態で見つかりました。

災害によって生活の環境が変わった被災者をどう支えていくのか、災害から4年たった今でも大きな課題となっています。

豊野地区では被災後、住民が集える場所を作っていて、地区の行事を復活させるなどして、コミュニティーを維持していきたいとしています。