ロシアのプーチン大統領は12日から中央アジアのキルギスを訪問し、旧ソ連諸国の首脳らとの会議に出席します。ICC=国際刑事裁判所がプーチン氏に逮捕状を出して以降、初めての外遊となります。

ロシア大統領補佐官によりますと、プーチン大統領は12日、キルギスの首都ビシュケクを訪問し、翌13日に旧ソ連諸国でつくるCIS=独立国家共同体の首脳会議に出席します。

アゼルバイジャンが隣国アルメニアとの係争地ナゴルノカラバフで軍事行動を行い、アルメニア側が事実上敗北したことで、地域におけるロシアの影響力低下も指摘される中、プーチン氏としては旧ソ連諸国との結束を確認したいものとみられます。ただ、アルメニアの首相は今回、会議には参加しないということです。

ウクライナ侵攻をめぐり、ICCが今年3月にプーチン氏に対し戦争犯罪の疑いで逮捕状を出して以降、プーチン氏が外遊するのはウクライナの占領地域を除いて初めてです。

プーチン氏は来週には中国を訪問するとしていて、習近平国家主席との首脳会談が行われる見通しです。

一方、プーチン氏は11日、モスクワでエネルギーに関する国際会議に出席。イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘をめぐり、アメリカが東地中海に最新鋭の原子力空母を派遣したことについて、「何のために空母を派遣するのか。状況を激化させるだけだ」と述べ、アメリカの対応を批判しました。