オーナーらがブッキングドットコム側を訴える方針

ブッキングドットコムによる宿泊施設への未払いは、全国で相次いでいます。

こうした事態を受け、宿泊施設を経営するオーナーらは近く、ブッキングドットコム側に損害賠償を求める訴えを起こす方針であることが分かりました。

宿泊施設では、客がブッキングドットコムを通し、予約と支払いを行うシステムを利用しています。

しかし、ブッキングドットコム側から、7月〜9月分の宿泊費、約300万円〜1000万円が、支払われない状態が続いているということです。

提訴を予定している 松尾政彦さん
「(未払いのため)不動産売却して資金作って、給料や業者への支払いをしていますが、正直ブッキングドットコムに、丸々1か月も2か月も売り上げをすべて吸収されたまま、返答も説明もないままだと、これはきつい」

ただ、オーナーらの中には、今回、状況の推移を見守っている人もいるようです。

提訴を予定している 内藤忍さん
「こういうこと(提訴)をすることによって、報復というか掲載拒否されたり、サイトから契約解除されてしまったり、利用できなくなってしまったりとか、そういう恐怖感はあるし、他の方も同じようなことを思って、泣き寝入りというか、待っているだけという方、傍観されている方もいるのでは」

原告側の弁護士は、旅行予約サイトをめぐって、これほど大きな未払いが起きているのは初めてだと話します。

原告側 加藤博太郎 弁護士
「提訴を通じて、こちらの主張をしっかりして、未払いの解消をブッキングドットコムに求めていきたい」

ブッキングドットコム側は未払いの理由について「システムメンテナンスによる予期せぬ技術的な問題が長引いている」としたうえで、こう謝罪しました。

ブッキングドットコム
「お取引先各社様に対し、期日通りに支払いを履行することは、当社にとって常に最優先事項であり、一部のパートナーの皆様に、多大なご迷惑とご心配をおかけしましたことをお詫び申し上げます」