2017年に神戸市北区で3人を殺害し、2人に大けがをさせた罪に問われたものの、「心神喪失だった疑いが残る」として刑事責任能力が認定されず、1審で無罪となった男性の控訴審。9月25日、大阪高裁は1審判決を支持し、検察側の控訴を棄却。2審も男性は無罪という結論を下しました。 9月25日の判決を受けて、遺族らは次のようにコメントしました。
(事件で殺害された近隣女性の遺族)
「本日の判決は私達の心を、もう一度殺すに等しいものでした。 私達は、事件の日に被告人から、そして一審判決と本日の二審判決により、3度にわたり心を踏みにじられたと思います。 司法とはそういうものだと理解しているつもりですが、たった二人の専門家(鑑定医)の意見が分かれ、被告人に有利な意見が採用されたことは、運で決められた気がしてなりません。どうか、私達が負った悲しみ、苦しみを、一般の方にも納得できるような法律や裁判に変えていくきっかけにしていただきたいです」
(事件で重傷を負った近隣女性)
「無罪の判断が維持されたと聞きました。決して納得できるものではありませんが、私にはどうしようもありません。仕方がないことと割り切って、前を向いて生活していくしかないと思っています」