長野県内では9月25日から10月4日までの10日間で15件の山岳遭難が発生しています。
ほぼ連日のように起きていて、一日に複数件発生する日もあります。
増加する山岳遭難の傾向と注意点を取材しました。

眼下に迫る急峻な岩場。
長野県警の山岳救遭難助隊がこの夏、北アルプスの標高およそ2350メートル・天狗沢に出動しました。
身動きがとれなくなっている男性を発見すると。
隊員がホイストを使って降下。
男性と接触します。

男性:
「夜に出発したから道がわからなくなってしまった」
救助隊員:
「地図とかあれば見ながらでも全く見てなかったの?」
男性:
「そうですね」

この日の朝、道に迷っていたことに気付き、救助を要請した男性。
救助要請からおよそ3時間後、無事に救助され、目立ったけがはありませんでした。
4日、長野市で訓練を行った、県警の山岳遭難救助隊。
県内5つの警察署を中心に42人で構成されています。
県警山岳遭難救助隊 岸本俊朗(きしもとしゅんろう)隊長:
「9月は北アルプス等での滑落、下山中の転倒が多かった」

県警によりますと、県内で9月に発生した山岳遭難は48件で、2022年の同じ時期に比べ15件増加。
5人が亡くなり、すべて北アルプスでの滑落によるものでした。
けが人は28人、無事に救助された人は19人で、いずれも前の年を上回っています。














