奈良公園に生息する鹿の保護活動に取り組む団体について、「エサを与えない」などの虐待が行われているとする内部通報が奈良市に寄せられていたことがわかりました。奈良市は10月3日午後2時すぎから、市の保健所職員らが現地調査を始めました。

「奈良の鹿愛護会」は奈良公園周辺に生息する鹿の保護を行っています。

 愛護会では、人に危害を加えたり農作物を荒らしたりした鹿を「特別柵」に収容していますが、愛護会に所属する獣医師によりますと、収容された雄鹿に対して十分なエサが与えられず、7割以上を飢餓状態にさせるなどの虐待が行われているということです。

 (奈良の鹿愛護会 丸子理恵獣医師)「明らかにやっぱりエサが足りていないし、飼育環境も劣悪だったので。見て見ぬふりはできないかなと思った」

 獣医師は今年9月、こうした実態を奈良市に通報。一方で愛護会側は「エサは不足していない」などと反論しています。

 (一般社団法人・奈良の鹿愛護会 山崎伸幸事務局長)「当会は鹿を愛する職員の集まりでやっていますので、鹿を大切に保護活動しています。虐待ということはまったくございません」

 奈良市は午後2時過ぎから市職員や獣医師らで現地調査を始めました。職員らは獣医師から鹿の生育状況などの説明を受け、職員らは鹿の様子について写真撮影するなどしていました。