去年11月、富山市立北部中学校に通う3年生の女子生徒が自殺した問題で、富山市教育委員会が設置した第三者委員会は調査報告書を公表しました。生徒に対するいじめはあったとした一方で、「自殺の原因になったとは考えられない」としています。

富山市学校教育課 福満弘信課長:「Aが一学年時に受けたいじめの影響は、Aが亡くなった時点ではかなり小さくなっていたといえるが、Aが自死した原因とは考えられない」

これは29日に臨時で開かれた富山市議会総務文教委員会で福満弘信学校教育課長が明らかにしたものです。

この問題は去年11月、富山市立北部中学校に通う3年生の女子生徒が自殺したもので「いじめがあった」と訴える遺族側に対し学校側は「人間関係のトラブル」と説明していました。

第三者委員会がまとめた報告書によりますと、女子生徒が1年生の時に容姿をけなされたり、辛辣な表現で映画に行く約束を断られたりしたことはいじめに該当するとしました。

一方でSNSへの投稿に誹ぼう中傷があったことについては、匿名での人物の投稿であり特定には至らず、いじめに該当しないと判断したとしました。

そのうえで、受験や進学に対する不安やストレスが精神状態を悪化させる要因になったとしたうえでいじめの影響は自殺した時点で小さくなっているとし「自死の原因になったとは考えられない」と結論付けました。