どう支える?高齢者の“生活の足”
小川キャスター:
過疎地に限ったことではないですが、どう社会全体で向き合っていけばいいのか。
薄井さん:
要するに車を奪われるっていうことは、ある意味で自由がなくなることだと思うんですよね。でももちろん便利だし、自分の今の生活を維持させたいと思うんですけど、やはりここはちょっと現実的になって、高齢の私たちが今の生活を維持すればするほど、若い人たちに負担がかかっちゃうんですよね。だから今のために、本当に将来を犠牲にしてもいいんですかって。ある意味では私も含めて、高齢者の皆さんにはちょっと立ち止まって、本当に便利を求めるのかっていうことをちょっと考えていただきたいですね。
プチ鹿島さん:
足はどうするんですか、生活の足はどうするんですかって言われたときに、それはやっぱり個々人の家庭の問題なんですか。

薄井さん:
引っ越しっていうことは皆さん考えないんですか?要するに、高齢の人ってこれから元気になることはないですよね。これからどんどん弱くなっていくだけだから、どっちかっていうと、元気なときに新しいところに行って、新しい生活の基盤を作った方が合理的じゃないかなと思うんですけど。
プチ鹿島さん:
合理的なんだけど、どうしてもここで生まれ育ったっていう情もあるんじゃないですか。
薄井さん:
それは非常にわかるんだけれども、ただ今の日本では、どんどん少子高齢化になっているし、どんどんリソースがなくなっている国だから、そういう感情的で生きててもいいんですか。
プチ鹿島さん:
僕が改めて聞きたいのが、そういった問題をそれぞれの家庭だけで抱えちゃうってことですか。

薄井さん:
そこは政治家の皆さんに考えてもらいたいし、やはり一番動いてほしいのは若い皆さんですね。若い方々がこれから全部背負うことになるから、もう少し皆さんは声を出した方がいいと思うんですけど。
小川キャスター:
背負うことになりますし、のちのち自分たちが当事者になっていくわけですから、これはみんな向き合わざるを得ない問題ですよね。
藤森キャスター:
だから、自分の親に対してもそろそろそういう年代になってきたときに、どういうアプローチをすればいいのか、これは非常に悩ましくて、そろそろ返してほしいっていうのも、やっぱり生活の基盤を失わさせちゃうのもよくないというか。言われる側の親の世代もわかってるんですけど、お互いが言い出せない。
薄井さん:
やはり一度みんなで論理的に話しましょうよ。嫌なことは先延ばししてもそのうちに直面してくるから、もう今から片付けましょう。
小川キャスター:
先々のこと、家族の中で話し合っていただくという。付けは回ってくるということになりますよね。