◆平野が元世界ランク1位の陳夢とフルゲームの熱戦
第2試合は平野が登場し、元世界ランク1位で東京五輪シングルス金メダリストの陳夢(29)と対戦。第1ゲームは長いラリーで粘りをみせるなど、互角の戦いを続け、先にゲームポイントを奪ったが逆転を許し10-12。だが2ゲーム目は相手のミスを誘うなど終始リードする展開で、11-8と取り返した。3ゲーム目は相手の攻めるレシーブに苦しんだが、中盤以降流れを掴むと、連続ポイントでリードし11-7と連取。4ゲーム目は3点ビハインドから8-8の同点に追いついたが、3連続ポイントを奪われ勝負は最終ゲームへ。
第5ゲームも激しいラリー戦が続く中、お互いに譲らず5-5の接戦。平野はバンクハンド攻撃で左右に揺さぶるなど、相手を苦しめるが最後は連続ポイントを許し、大健闘もあと一歩及ばず5-11で敗れた。
第3試合を託されたのは15歳の張本。世界ランク3位の王曼昱(24)と対戦し、トップレベルの中国人選手との対戦は初めてとなった。第1ゲーム、張本はチキータやサーブで相手を苦しめ、立ち上がりからリードする展開に。激しいラリーでも打ち負けず、堂々したプレーで11-6と見事最初のゲームを奪った。2ゲーム目は回転の変化に対応しはじめた王曼昱に流れを掴まれ4-11。3ゲーム目は鋭いバックハンド攻撃で1点差に迫るが、リズムをつかみ始めた相手のパワーに押され7-11。勝負の第4ゲームは打ち合いを制すなど、8-5とリードする展開から相手のミスを誘いゲームポイントを先に奪う。だが連続ポイントで追いつかれ、最後は王曼昱の底力に屈し11-13で惜しくも敗れた。
14年仁川大会も決勝は中国と対戦し、福原愛、石川佳純、平野が挑むも1-3で中国に敗れた。今大会は3選手とも1ゲーム以上を奪うなど、格上の王者を苦しめたが、高い壁を打ち破れなかった。
【卓球女子団体・決勝】
早田ひな 1-3 孫頴莎〇
6-11/10-12/11-8/9-11
平野美宇 2-3 陳夢〇
10-12/11-8/11-7/8-11/5-11
張本美和 1-3 王曼昱〇
11-6/4-11/7-11/11-13