「シャワー室のにおいが気になって」撤去された簡易的な授乳スペース

山内キャスター:
まさに本当に意見がわかれるところなんですが、設置されたのには理由があったんです。
この道の駅「秋鹿なぎさ公園」には、これまで授乳室がありませんでした。代わりにシャワー室併設の更衣室に、簡易的な授乳スペースを設置していたんです。
ただ利用者からは、「シャワー室のにおいが気になって使いたくない」ということで、利用者は少なく、2年前に撤去されました。
道の駅 秋鹿なぎさ公園 久保川将 園長
「その後利用者から授乳室を求める声があったが設置する場所がなく困っていた」

実は調べてみますと、道の駅自体にベビーコーナー設置されているところは大変少ないのです。
〈道の駅 ベビーコーナー設置率〉
・2019年度 4%
・2025年度の国交省の目標 50%超
※国交省 資料より
日比キャスター:
2019年度で、たったの4%なんですか。
山内キャスター:
授乳スペース、オムツ替えの場所などが本当に設置されていないんですね。これを重く見た国は2025年度までに50%以上にしようという目標を立てています。
ただやはりスペースなどに限りがありますので、常設のきっちりとした鍵のかかるスペースを作るのは難しいですよね。
日本道路建設業協会が協力をして、3年間で150か所に『段ボール授乳室』を寄贈する予定になっているとのことで、各地に設置を始めているそうです。やむにやまれない状況もあったということなんです。
常設を目指すも場所・大きさ・デザインに課題
井上キャスター:
災害時に避難所などではとてもいいと思いますけど、これと同じものを常設で、普段の生活に取り入れるとなると、場所も考えた方がいい、大きさも考えた方がいい、デザインも考えた方がいい。改良の余地が多分にあるということなんでしょうか。
産婦人科医 宋美玄さん:
これが避難所だったら誰も文句を言う人はいないと思うんですけど、常設となると、「授乳という行為はもうここでいいでしょう」みたいなメッセージに受け取ってしまう人も、もしかしたらいるのかもしれないと思います。