数々のアニメ作品を手がけてきた映画監督・宮崎駿(みやざき・はやお)さんの原案をもとにした新作の狂言が阿智村でお披露目されました。
阿智村・昼神温泉の旅館・石苔亭いしだでお披露目された新作の狂言「障玉(さわりだま)」。

手にするとさまざまな災いが降りかかるという「障玉」と、悪知恵を働かせる主人公の男との掛け合いが見どころです。

実はこの狂言、アニメ映画監督の宮崎駿さんが原案を考えた「うつ神楽」という人形芝居がもとになっています。
逸見尚希(へんみ・なおき)さん:
「南信州で『うつ神楽』という神楽をやったらどうかとその原案を宮崎駿さんから直接お話をいただいた」

旅館の元社長・逸見尚希さんは宮崎さんと以前から親交があり、15年ほど前に「うつ神楽」の原案となるスケッチをもらいました。
人形芝居「うつ神楽」は「うつの森」にすむ「うつ男(お)」、そしてその森に迷い込んだ女の子が織り成す物語です。

宮崎さんが「神々が集まる谷の南信州で神楽として演じた方がいい」と、長年、温めていた構想を逸見さんに託しました。
今回新しく作った狂言は、その「うつ神楽」に出てくる「障玉」をメインにしたもので、逸見さんが役を演じます。
辺見さん:
「コロナが終わってまた再出発というときに、こうやって新作狂言が同時にスタートできるのは大変うれしく思う」

狂言「障玉」は9月中は旅館で毎晩演じられ、10月以降は学校や神社などで披露される予定です。














