アップル社がライトニングの製造を認証制にしている理由は、かつて充電器からの発火などが相次いだことから安全性のために規格を設定したからです。

一方、タイプCは、そういった規格はありません。ある意味、誰でもつくれて競争が起きて、安価になるというわけです。


と言いつつ、アップル社でもすでにiPadではタイプCという状況もあります。これは、大容量のやり取りが必要だから。今後、5G対応となり、高性能化する中で、iPhoneがタイプCになっていくという見方もあるのです。


スマホ・ジャーナリスト 石川温さん
「やはり切り替えざるを得ない形に雰囲気的にはなっていると思う」


― EUの決断が世界・日本にも波及?
「例えば、アップルが本当にUSBタイプCにするのであれば、ヨーロッパ向けだけではなく、全世界向けのiPhoneがUSBタイプCになると思う。結果として日本で流通するものもUSBタイプCになってくるのかなあと。結局は、ヨーロッパの決断が日本でも恩恵を受けられるという形になると思う」


「一方で今、iPhoneは非接触、ケーブルが少なくても充電できる仕組みもある。将来的には、ライトニングもUSBもやめて、端子をなくして、非接触で充電する方式だけにするという可能性もあり得るのかなと思う」


ケーブルを使わない、いわゆる「置くだけ充電」は始まっていますが、例えば、非接触の技術で急速充電や高速で大容量のデータ移動ができるような新たなイノベーションができればという期待感もあります。IT業界の競争なのでしょうが、使う側の視点を忘れずに進んでくれればと思います。