長野県岡谷市のウナギ料理店が開発したかば焼きが、「宇宙日本食」に認証され、国際宇宙ステーションに届けられます。

岡谷の老舗料理店のかば焼きが宇宙飛行士のもとへ。

JAXAに認証されたのが、その名も「スペースうなぎ」です。

創業70年近くになる岡谷市の観光荘(かんこうそう)。

観光荘 三ツ井義明さん:「ここがスペースうなぎを製造している場所になります」

「岡谷の自慢のうなぎを宇宙に届けたい」

その思いを実現する追い風となったのが、JAXAが開いた意見交換会での古川聡(ふるかわ・さとし)飛行士の言葉です。

観光荘 宮澤 健社長:「JAXAの担当者が『宇宙食として食べてみたいものありますか』と質問された時に古川さんが『無理かもしれないが うなぎのかば焼き食べたい』とコメントを頂きました」

「スペースうなぎ」に使われるのは、蚕のさなぎを餌にブレンドして養殖する「シルクうなぎ」。

衛生管理を徹底した工場で加工します。

通常は、炭火を使うかば焼きですが、「スペースうなぎ」は、遠赤外線で焼き上げます。

観光荘 三ツ井さん:「(炭火焼は)灰が舞うなどして異物混入の原因になってしまうので。本当に炭と同じようにおいしそうに焼けます」

焼き上がったウナギは、香川県の小豆島にある企業でレトルト加工され、完成。

試作段階での「スペースうなぎ」を見せてもらいました。

宮澤社長:「香ばしさとか噛めば噛むほどうなぎらしい風味が出てくる」

現在、ISS=国際宇宙ステーションに滞在している宇宙飛行士の古川さん。

JAXAによりますと、観光荘が開発した「スペースうなぎ」は、古川さんの滞在中にISSに届けられるということです。

岡谷名物のウナギが、宇宙で食べられる日もそう遠くはなさそうです。

宮澤社長:「宇宙空間で古川さんは大変なミッションをこなしている中で 我々のウナギを食べて元気に、笑顔になってもらえれば我々の冥利につきます」