7月前半から全国を対象とした新たな“新たな観光支援策”がはじまります。どれくらいお得になるのか、GoToトラベルで指摘された課題は克服できるのかなど、詳しく見ていきます。
■「地域ブロック割」が「全国」に拡大 割引の上限額もアップ
ホラン千秋キャスター:
県民割が全国に拡大します。どれくらいお得になるんでしょうか?
井上貴博キャスター:
どれだけお得に旅行に行くことができるのか。まず去年4月にはじまった「県民割」についてです。もともと、居住地と同一県内の旅行割引支援を行うということでした。それが1年後、「地域ブロック」に拡大、もう少し広い範囲の中の旅行であれば、割引対象にするというのが「地域ブロック割」でした。その「地域ブロック割」は、▼割引上限額が1人1泊当たり最大50%、上限額は「5000円」でした。▼クーポン券が最大で2000円分でしたので、5000円+2000円で「最大7000円」、これが「地域ブロック割」だったんです。
これを新たに拡大する、そして支援額を上乗せするというので、新しい“観光支援策”になりました。▼目処としては、7月前半あたりに始めたいとしています。「地域ブロック割」だったものを「全国」に対象を広げました。それに伴いまして割引の上限額も上がります。
▼割引上限額(1人1泊あたり)コロナ禍でマイカーでの移動が増えていますが、マイカーではなくて、公共交通機関を使ってもらう、交通付き旅行に関しては増額「最大8000円」負担します。それ以外は「5000円」です。
▼クーポン券休日に集中してしまうのも良くない、分散しようということで、それを促すためにインセンティブを加え、平日は「最大3000円」、休日は「1000円分」としました。ですので、最大値をとりますと「8000円」+「3000円」で「1万1000円」分ということで、今までの地域ブロック割りよりも、より支援額が増えたということになります。

例えば、京都旅行をパック旅行で新幹線を使いますと、1泊2日交通費込みで「2万円」だったものが、旅行代金40%で最大値で8000円割引。後はクーポンの3000円がつきますので1万1000円。差し引くと、「実質9000円」で旅行することができるわけです。

ホラン千秋キャスター:
パッケージになっているものでなくて、例えば、飛行機とホテル別々でとってしまうと、5000円のままっていうことになるんですか?
井上貴博キャスター:
そこをどうしようかというのは、まだ発表されていません。でも多分、わかりやすくするためにパック旅行にしないと、ちょっと混乱をきたすのかなということになりますので、多分、旅行会社などがワンパッケージにしたものに関して適用するという方向になるのではないかということは予想されますね。
では、「GoToトラベル」はどんな状況だったでしょうか?2020年の7月から12月にかけて実施されました。▼割引上限額1万4000円ですね。そして▼クーポンの最大が6000円分でしたので、最大2万円でした。今回が1万1000円でしたので、いかに「GoToトラベル」の割引額が大きかったかというのもおわかりいただけると思います。利用実績は少なくとものべ約8700万人が宿泊しました。経済効果は試算で1兆5000億円ほどです。しかし、このとき課題もありました。高級な宿にどうしても宿泊予約が集中してしまう、あとは土曜日曜祝日に利用が偏る、そういったことを今回加味されて平日に割引額を大きくという形がとられたようです。