任期満了に伴う長野県岡谷市の市長選挙は9月24日に投票が行われます。

岡谷市長選挙に立候補しているのは、いずれも元市議会議員の無所属新人で、
届け出順に次の3人です。
◇中島保明(なかじま・やすあき)さん・66歳
◇早出一真(そうで・かずま)さん・51歳
◇武井友則(たけい・とものり)さん・31歳
4期務めた現職の今井竜五(いまい・りゅうご)市長が引退を表明し、16年ぶりに選挙戦となった岡谷市長選挙。
3人とも無所属の元市議で政策は似通っていますが、将来に向けたまちづくりをめぐって論戦が交わされています。
【中島保明候補】「私は、岡谷の未来を描ける。脚本家となりまして、それを現実に変えていく監督の立場にもなり、岡谷をリードしていきたい」


新人の中島保明(なかじま・やすあき)さん。
京都大学を卒業後、民間企業や県職員を経て、市議会議員を2期務めました。

「心豊かなまちづくり」を公約の柱に、高齢者や障がい者の家族支援を行いたいと訴えます。
また、市街地の活性化については諏訪湖と市内を結ぶサイクリングロードの造成や、駅周辺の再開発を進めるとしています。
中島候補:「何とかかつての賑わいを取り戻し、人々を集めて 活性化を図っていきたいと考えています その一つとして やはり民間の活力を導入して活気づける」
近年、大雨による土砂災害が相次ぐ岡谷市。
中島さんは、子どもたちが地域の歴史や自然を学ぶ仕組みを作るべきだと訴えます。
中島候補:「ミシシッピ川より近くの小川。世界の長い川を勉強するのも大切なんですけど、小さい川の土石流で災害が起こる。やはり身近な渓流のことをよく知って、対応を進めていくことが大事」
【早出一真候補】「このまちは先人の皆様が作っていただいた町でございます。そこに私の笑顔と元気、そのスパイスを加えて、さらに1歩も2歩も前進させたまちづくりをしていきたいと考えています」


新人の早出一真(そうで・かずま)さん。
民間企業勤務を経て、塗装業を営みながら市議会議員を2期務めました。

「子育て支援と教育の充実」を公約の一番に掲げ、学校給食費の無償化などを訴えています。
解体の方針が決まっている駅前ビル「ララオカヤ」については「多額の解体費を一旦見直し、駅周辺の再開発を含めて検討し直す」と強調します。
早出候補:「ララオカヤの解体を含めた駅前の再開発 大きな財源を必要とすることから、もちろん市民の皆さんと、検討も必要と思いますし、痛みも伴うことだと思っております」
産業振興と人口減少対策として、市長自ら指揮を執り、小規模な企業誘致に取り組みたいとしています。
早出候補:「岡谷市には、大きな土地はないけれども小さな土地がありますから、そういうのを生かしながら10人、20人の企業でもいいものですから、そういうものを誘致をしながら人口減少対策を進めていきたいと思います」
【武井友則候補】「岡谷の課題は、若年層の流出と、少子化 これが大きな課題です。まずは若い世代にも、行政サービスを実感してもらい、この地域を選んでもらわないと、この岡谷に未来はありません」


新人の武井友則(たけい・とものり)さん。
父親が経営する建設会社で役員を務める傍ら、2019年から市議会議員を1期務めました。

武井さんも重要政策として掲げるのが「子育て支援の充実」。
31歳という若さと2児の父親であることをアピールし「共働き世代も子育てが出来る環境を整える」と主張します。
武井候補:「安心して子どもを育てられる環境整備に向けては、病児病後児保育の充実など、まだまだやらなければならないことがたくさんあります アウトドアレジャーの充実など 楽しみを持って暮らせる そんな岡谷を実現していく」
出身の川岸地区ではおととし(2021年)も土石流災害が起きているだけに、防災対策については「素早い避難が行えるよう事前の取り組みを充実させていく」と主張します。
武井候補:「今井竜五市長にはこれまで、ハード面での災害対策を県との連携で進めてきた これからはソフト面、新しいデジタル技術を活用して、例えば雨量計の設置など そういったことを進めていかなければならない」
16年ぶりの市長交代、新しい市政は誰に託されるのか。
岡谷市長選挙は24日に投票が行われ、即日開票されます。














