無念は晴らせたら」


Q.いま、望んでいることは園の廃園や法人が変わることだと思いますが、その要望に対して現時点で園から明確な回答はあるんでしょうか?
ないですね。当初は、「在園児がいるまでは」とかいいますけれども、今年には新しい園児を募集して入れていましたし、「在園児がいる以上は続けるのが法人の役目」ということも向こうの弁護士は答えていますので、いつまで経っても約束は叶わないですよね。結局は、反故にされたのと同じような流れにもっていかされたのかなということを感じているし、そうですね、そういうのがいまあります、はい。


Q.お父様が思いを発信している一方で、園が報道機関に対して説明をしていない姿勢についてどのように考えていらっしゃる?
説明義務はあると思いますので、そうですね、例えば、その安全装置義務化っていうのも、すべての園の負担で、補助金とかもありますけれども、その補助金も税金からなのか、ちょっとわかりませんけれども、そうなったのは、もう榛原学園のせいだと思うんですよね。

それに対して、1番最後の(2022年)9月7日の会見で、廃園になるかもしれないね、で終わって、じゃあ、その後はどうなんだと、廃園にする気がないのかあるのか、じゃあ廃園にしないんだったらどういう理由があるのか、私たち遺族とのやり取りであなたたちはどう思っているんだと、そういうことは聞きたいと思いますし、子どもがいる親にとっては通園バスは怖いなっていう感じを与えたりとか、うちの保育園とか、幼稚園の登園はどうなってるんだろうとか、不安を煽った部分っていうのはこの事件であると思うので、そういったことに対しての謝罪とか、そういうのは必要なのかなと思います。


また、あの牧之原市っていうところで、「牧之原」と検索すると、この事件のことが1番に出てきたりするんですけども、いいところはたくさんある市だと思うんですけれども、田舎ながらに、たくさん、自然が豊かで、いいところはあると思うんですけども、そういったのもすべてイメージを、潰したっていうことも、住んでる人たちにとっても、うん、大きな印象を悪くするダメージになったんじゃないかなと思うので、謝罪が必要だと感じています。(※注=こども園側は9月4日、事件発生から1年になるのを前に、幹事社のみによる代表取材を実施した)


Q.1年経って千奈ちゃんに伝えたい思いは?
本当に、助けてあげられなくてごめんなさいと。事件当日も気づいてあげられなくてごめんなさいと。親として、いまもあの自分の行動が正しいかどうかわかわからないです。無念は晴らせたら、晴らして、報告できればなっていう思いがあります。

<全3回(#1/#2/#3)のうちの第2回>