普段使いできるものが災害時にも役立つという備えない防災=フェーズフリーという新しい動きが広がりを見せています。
大分市のハンズ大分店では9月の防災月間にあわせ特設コーナーを設けています。店によりますと、防災グッズの売り上げは去年の同じ時期と比べると1.4倍に増加。中でも災害のためだけに備えない防災=フェーズフリーという新たな考え方を取り入れた商品が増えています。
(ハンズ大分店スタッフ豊田克士さん)「今年の新商品の『停電しても消えない電球いつでもランプtsuita』。バッテリーが内蔵されていますので、普段使いのうちに充電をしておいて、ブレーカーが切れても電球がつくようになっている」

また、「座れる玄関防災バッグ」は、普段は玄関用の椅子に、災害時にはリュックとして使えます。

(ハンズ大分店スタッフ豊田克士さん)「普段使っているのがいざとなったら自分の身を守れるし、コスト面でもいい」
フェーズフリーの考え方はこんなところにも。大分市民の憩いの場「平和市民公園」。災害が起きた時、ベンチの座板を外すと…炊き出し用のかまどが出現。鍋や釜を置いて煮炊きすることができ、寸胴鍋であればおよそ300食調理できます。大人2人で簡単に組み立てることができます。

また、「下郡あおぞら公園」にある休憩施設は災害時に仮設テントに早変わり。去年3月に整備され、地元の人たちが管理しています。

(大分市公園緑地課・安東正樹さん)「普段は休憩施設なんですけれどもテントをつければ雨や風を防ぐことができ、災害時には救護スペースなど様々な用途で有効活用ができる」
柔軟な発想で災害に備えるフェーズフリー。今後も広がりをみせそうです。