北京オリンピック・スピードスケート女子で金1個、銀3個のメダルを獲得した髙木美帆(27)が16日に都内で会見を開き、今後はナショナルチームを離れ、元日本代表のヨハン・デビットコーチと新チームを結成し、現役を続けることを発表した。

会見で髙木は「これからはナショナルチームではなく、個別でヨハンと活動していくことを決めました」と報告。4月の会見以降いろいろ考えたという髙木は「最後に出てくる気持ちが、ヨハンと一緒に滑りたいな、まだ続けたいなという気持ちでした。スケートを続ける意味を私なりに考えた時に、そのヨハンと過ごす時間というのは私にとってとても大きく、スケート人生以外にもたくさんの気づきを与えてくれるなと感じています」と語った。

北京五輪という大きな節目を終えたことにも触れつつ「ここで一歩外に出てみてもいいのかなと思いました。将来的にナショナルチームと他のチームが競い合いながら、お互い高め合い、日本のスケート界が盛り上がっていければ」と新しいチャレンジへの思いを明かした。

髙木は北京オリンピック終了後、4月5日の会見で「スケートをまだ続けたいなと思った」と現役続行を表明したが、期限を設けず休養に入っていた。その後、約2か月を経て、今後は7年間日本代表で教わったデビット氏と新チームを組むことを決断。日本のエースが、五輪で計7つのメダルを獲得するまでに育てたコーチと、二人三脚で新たなスタートを切る。

■髙木美帆(たかぎ・みほ)1994年5月22日北海道生まれ。1500mの世界記録(1分49秒83)保持者。北京オリンピックでは日本代表選手団の主将を務め、5種目に出場し、金メダル1個、銀メダル3個を獲得した。冬季五輪では1大会で4つのメダル獲得は日本人選手史上最多となった。

【オリンピックでのメダル獲得】
平昌五輪 団体追い抜き(金メダル)、1500m(銀メダル)、1000m(銅メダル)
北京五輪 1000m(金メダル)、1500m・500m・団体追い抜き(銀メダル)