184件が238件に。
これは、川や農業用水路に設置する長野県内の小水力発電所の、この10年余りでの推移です。
信州は小水力発電に適しているとされ、身近な場所でも広がりつつあります。
県の花、リンドウが見頃を迎えた五味池破風(ごみいけはふ)高原自然園。
須坂市街地から車で40分ほど、標高1800メートル前後の場所です。

電線も電柱もない高原。
それでも、管理棟などは、いつでも明かりを灯すことができるようになりました。
その秘密は。
五味池破風高原オートキャンプ場 上田慎也代表:
「水力でつくっている電気です」
電気のもとは、施設に引いている湧き水。
使いきれずに、池に流していた水を活用する水力発電装置を設置したのです。

毎秒1.4リットルの水で水車を回し、最大出力は200ワット。
コンパクトで音も静かです。
高原は国立公園内にあり、これまで使っていたガソリンの発電機に代わる、自然エネルギーの活用は念願でした。

五味池破風高原オートキャンプ場・上田慎也代表:
「当初太陽光発電も検討はしたんですが、太陽光となると大きなパネルの設置が必要で、景観上どうなのかと考えるところもあった」
事業費はおよそ400万円で、今は8か所のLED照明の電気を賄っていますが、まだ発電量には余力があるそうです。
