宮崎市議会議員の西本誠容疑者が逮捕されたことを受け、市議会は11日、辞職勧告決議案を全会一致で可決しました。一方、西本容疑者は弁護士を通じて「辞職勧告に応じるつもりはない」とコメントしています。
スーパークレイジー君として知られる宮崎市議会議員の西本誠容疑者37歳は、今月3日、30代の知人女性を宮崎市内の宿泊施設に無理やり連れ込み、性的暴行を加えるなどけがをさせた疑いで6日に逮捕されました。
市議会では、冒頭に前本尚登議長が謝罪の言葉を述べました。
(宮崎市議会 前本尚登議長)「市民の皆さまに不信感を抱かせる事態に至ったことに対し、市議会を代表して心よりお詫び申し上げます」

このあと議員発議により西本容疑者に対する辞職勧告決議案が提出されました。
(理由説明)「宮崎市議会や宮崎市に対する市民の信頼を著しく失墜させている」

そして採決の結果、辞職勧告決議案は全会一致で可決されました。

(宮崎市議会 前本尚登議長)「辞職勧告決議案については、法的拘束力がないので今後西本議員とのいろいろな捜査、司法的なものも注視していかなければならないと思うが、今回についてはやはり逮捕されたということが非常に重いのかなと、全ての議員が感じているところ」

一方、西本容疑者は、接見した弁護士に女性との性的関係やけがをさせることはしていないなどと話し容疑を否認しています。
また、弁護士を通じて、「辞職勧告に応じるつもりはない。市議会議員の皆さんにはご迷惑をおかけし申し訳ない」とコメントしています。
宮崎市議会で可決した辞職勧告決議とはどういうものなのか、改めて確認します。
「辞職勧告決議」は、不祥事などにより、公職にふさわしくないとされる人物に行われる「議会の意思表示」です。

あくまで「勧告」で法的拘束力はなく、西本容疑者が辞職しなくても法律上の問題はありません。
宮崎市議会で辞職勧告決議案が可決されるのは、2011年10月以来、2回目ということです。