ぎおん坊 松永秀逸 さん
「40分で食べさせて、教室に帰らせないといけない。時間かけると、なんぼでも手間をかけることができるけど」
時間との勝負の中、メニュー作りにもこだわります。生徒が飽きないよう、コンビニに負けてはいられません。
ぎおん坊 松永秀逸 さん
「コンビニがあれだけのものを出すので、やっぱりある程度、種類をいろんなものを出してやらんと。お客さんですからね、学生でもやっぱり」
それでも、食材の値上がり・人件費の高騰など取り巻く環境は厳しいといいます。
ぎおん坊 松永秀逸 さん
「正直言って、たいへんですよ。むちゃくちゃ上がっていますから。なかなか値上げはできない状態です」
高校の食事提供を突然、停止した「ホーユー」については…

ぎおん坊 松永秀逸 さん
「あすは我が身だと思いますよ、どこも。ホーユーさんだけではなく、たいへんなところはいっぱいあると思いますよ。どっちかが泣いている。お客さんがよかったら、事業主が泣いているし。ウィンウィンの関係はなかなかない」
広島市商の場合、「学食は何としても守りたい」というスタンスで、PTAも「学食が続くよう協力する」と申し出ているそうです。

広島市立広島商業高校 原紺勇一 校長
「全ての生徒にPTAの援助で1回は食堂を利用してもらうキャンペーンを毎年、やっている。なかなか環境としては厳しいんですけれども、やっぱり安定して食を心配せず、学校生活が送れるという点で食堂のような仕組みが継続できていけばいいかなと思っております」
松永さんは、学校・PTAのサポートを受けながら後輩たちのため、「おいしい学食」を続けていくつもりです。
◇ ◇ ◇
青山高治 キャスター
広島市商のみなさんの話しぶりから、どれだけ自慢の学食か、愛されているかというのが伝わります。でも、本当に松永さんの努力だけじゃなくて、学校・PTAとみんなで連携・サポートがないと、やっぱり現場の厳しさというのはありますね。

河村綾奈 キャスター
それぞれのメニューの価格を見ると、この物価高の中でいかに工夫されているか、よくわかるなと思いました。ただ、そこに甘えることなく、続けていくためのなんらかの対策・工夫が必要なんだろうと思います。
中根夕希 キャスター
生徒のみなさんのおよそ3割が利用していたり、先生がたにもかなり人気なようで、学校を離任するときに「あそこの学食がもう食べられない」という先生も…
青山高治 キャスター
ああ、「市商から離れるとあの学食の味が…」と。それくらい、人気なんですね。
中根夕希 キャスター
この学食は、昼休憩40分のみ営業していて、土・日、春・夏・冬休みは休業しているということなんですけども、営業収益やパートさんなど人材採用面から見ても非常に厳しいと松永さんは話しています。
広島市商の「学食利用キャンペーン」は年に1回ありまして、PTA会費で負担して生徒たちが無料で学食を利用できるようにしています。厳しい環境ですが、おいしさで生徒からの人気を維持する松永さんの企業努力、そして学校や保護者(PTA)のサポートがあってこそだということです。