甲斐市にある約400年の歴史がある専念山功徳院の渡辺住職です。渡辺住職は墓を解体・撤去する墓じまいの増加は少子高齢化が大きく影響していると話します。

専念山功徳院 渡辺光順住職:
いわゆるお墓の継ぎ手、少子高齢化によって、後継ぎがいないということで墓じまいということもする方が多くいらっしゃいます。子供に負担をかけたくないということをお考えになる方は多いようです。

さらにコロナが追い打ちをかける形で懸念していることがあります。

渡辺住職:
寺離れというものがコロナで加速をしたという印象。(寺が)飽和状態ではあると思います。

山梨県内には寺は約1500あり、人口当たりの数は全国で4位。東京の9倍以上です。このため寺の統廃合が増えていくこともあり得ると指摘します。

渡辺住職:
一筋縄ではいかないとは思うんですけれども、ある種合意ができる範囲で(寺を)合併していかないと、今後はお墓の跡をとる方じゃなく、お寺の跡をとる方がだんだんいなくなっていってしまうんじゃないかと感じている。

そこで新しい時代の寺のあり方を模索しています。

渡辺住職はソーシャルテンプルという宗派を超えた僧侶グループの一員で、「僧侶が社会に何ができるのか」を研究。「子ども食堂」など地域に根付いた社会貢献に取り組み、これからも必要とされるお寺を目指しています。

渡辺住職:
(寺は)とっつきづらいというか入りづらい雰囲気あるかと思うんですけれども、みなさん困ったときに、ひとまずその寺で解決するしないは別として、そこの門をたたいてみていただいて寄っていただきたい。

「駆け込み寺」と表現されるように人に寄り添うという変わらない寺の心を次の時代につなげられるかどうか、寺は新たな局面を迎えています。