富山県入善町の自動車販売店「藤塚モータース」は、5日までに富山地裁魚津支部から破産手続きの開始決定を受けました。負債額は約2億円とみられています。

帝国データバンク富山支店によりますと、藤塚モータースは1931年(昭和6年)4月、自転車の販売で個人創業したのち、オートバイや自動車販売へと業態を拡げ、1982年(昭和57年)に法人化しました。

その後は「ホンダプラザ」の店名で各メーカーの新車や中古車を販売、自動車整備も手がけていました。

2018年(平成30年)ごろからインターネットで海外の有名人のサイン入りポスターなどを輸入・販売する新事業を展開、売上高の3~4割を占めるまで成長しましたが、販売不振の状態が続き年々売上高は減少、それでも2022年12月期は1億2000万円の売上高を確保していました。

新事業の取り組みにより事業拡大を図ったものの、近年は円安による輸入品の仕入れコストが膨らみ、販売不振による自動車及び部品の在庫負担は高止まりし、金融債務が売上高を上回る状態が続いていました。

2022年12月期は黒字を確保したものの、その後資金繰りがひっ迫、先行きの見通しが立たなくなって破産手続きの申請に至りました。負債総額は約2億円とみられています。