末包昇大 選手
「うーん、何をやってもダメだっていうか、なんかヒットを打てるイメージがなかったのでつらかったです」

そんな末包が不調を抜け出せた理由―。それは、首脳陣の言葉にありました。2軍で習得した “脱力打法” に加え、“1軍での学び” が大きな成長につながったといいます。

末包昇大 選手
― 教えの中ですごくしっくりきたアドバイスとか、ご自身の発見みたいなものってありましたか?
「一連の動作の中でボールを捕まえるっていう動きを監督とヘッドコーチ、またバッティングコーチの方と話し合ってできたっていうのと、あとはヘッドコーチから技術だけじゃなくて、対バッテリーの考え方だったりっていうのもいろいろ教えていただきましたね」

現役時代、キャッチャーとして活躍した 藤井彰人 ヘッドコーチの教え―。それは、長打が自慢の末包に新たな発見を与えます。ポイントは、“狙い球の絞り方” でした。

末包昇大 選手
「外角の球っていうのは、たぶん、どんなにいいピッチャーでも10球投げて3球ぐらいしか投げないっていうこと。外の強い球っていうのはそうそう、相手ピッチャーも簡単に投げられるものじゃないから。ってなると、やっぱり狙っていく球をそのとき、そのときで考えて確率の高い方っていうのを選択するようにという」

そして、不調の間に取り組んだのが、打撃フォームの微調整。6月と9月のフォームを見比べると、違いは明らかです。

末包昇大 選手
「監督やヘッドと話し合って、目線を低くしちゃうと、あんまり下半身を低くしちゃうと動くときにちょっと力が入って、難しい動きになっちゃうので、やっぱり高い、楽な位置から(バットを)振れるようにっていうような教えをしていただきました」

― そのアドバイスが生きて今の打撃に手応えを感じていますか?
「やっぱりミスショットが少なくなったので、甘い球を1球でとらえる確率が上がりましたね。上がってきて、最初の2本のホームランが、2軍での、なんて言うんですか、やってきたことっていう2本だったと思いますし、そこから5本打てたっていうのは、1軍での経験だったり、監督・スタッフの方、そして先輩方からの指導でまたできあがった新しい形っていう中での5本だったかなと思います」