支持率低迷…デサンティス氏「守り」の判断か

米・共和党 大統領選候補者の支持率

去年11月の中間選挙で圧勝で知事再選を決めたデサンティス氏は、2024年の大統領選挙の有力候補として注目されてきた。しかし、リードするトランプ前大統領の支持率が刑事事件で起訴されるたびに上がるのと対照的に、デサンティス氏の支持はじりじりと下がり続けている。選挙スタッフを入れ替えるなど焦りも見える中で、11年前のクリスティ知事のような行動を取れば、さらなる支持率低下も免れないと判断したのかもしれない。先日の共和党候補者討論会でも過激な主張は控えて、安全運転に徹したように見えたが、今回も「守り」の判断が働いた可能性がある。

オバマ氏とクリスティ氏の一件から11年が経ち、与野党の分断は深まるばかりだが、大統領の被災地視察に知事が姿を見せないというのは、その分断の深さを改めて感じさせる出来事となった。当然だが、来年11月に行われる大統領選挙の直前にもハリケーンシーズンがやってくる。仮にデサンティス知事が共和党の候補者レースを勝ち抜き、バイデン氏との直接対決となったら、災害発生の際、大統領の被災地視察にデサンティス候補はどう対応するだろうか。

ワシントン支局長 樫元照幸