8月24日(木)に福島第1原発の処理水の放出が始まった後、熊本県内の自治体にも中国からとみられる迷惑電話が相次いでいます。
処理水とは無関係の部署への電話に対し、「なぜここに電話が?」と困惑が広がっています。

熊本市では、8月30日(水)までに37件の電話を確認しています。このうち、約7割を占めたのが「熊本城総合事務所(25件)」です。
熊本城総合事務所総務管理課 野口嘉久課長「まず最初に『おはよう』『こんにちは』と(日本語で)話しかけてきました。その後、中国語で1分くらい話してきて、最後に『あなた死ね』と言われて(電話が)切れた」

事務所に残っていた着信番号を見ると、中国の国際番号の「86」、その後が携帯電話とみられる「156」が表示されていました。
電話は放出開始の翌日から掛かっていますが、熊本城の管理運営や復旧が役割のこの事務所への電話について…。
野口課長「ここに掛けられても対応に困りますね」
熊本県内14の市にRKKが取材したところ、熊本市を含む3市に合わせて50件以上の電話が掛かっていました。
このうち、天草市には約20件の電話があり、うち10数件が牛深支所でした。

天草市役所牛深支所 宮内祐貴さん「8月25日金曜日の昼休みですね、そこから中国語で電話がかかってきまして、最初は何を言われているのか分からなかったので、いったん電話を切ったんですけど、またその後に電話がありまして…」
電話は片言の日本語で「バカ」や「死ね」とののしったり、自動音声が流れたりする内容だったということです。
熊本市、天草市とも電話は減少傾向ですが、電話を受けた職員たちは相手の意図がつかめず困惑しています。