佐藤
「父親にもう1年以上前からプレゼンして資料を見せて、『こういう理由で私は東京の専門学校に行きたい』と言って、何度も何度もお願いしていたら、奇跡的に父親が『良い』って言ってくれたので」
しかし、父親は卒業前ギリギリになって、東京行きを反対。佐藤はその反発で車で東京へ。

佐藤
「車の免許取った3日後ぐらいにちょっと家出して東京へ出てきてしまったので」
上京はしたが、金銭的な問題で、専門学校を諦めエステの仕事に就いた。そしてパティシエである夫・吉男さんと出会い、結婚。佐藤が20歳のときだった。
佐藤「ナンパされて会った瞬間に、『あぁ私この人と結婚する』ってのはわかったんですよね。なんか第六感じゃないけど、そのときはありましたかね」

結婚後は4人の子育てに追われた。さらに夫が働いていたお店が閉店。様々な苦難を乗り越え、二子玉川で空き店舗が見つかり、ケーキ屋をオープン。そこから本格的に家族の独立が始まる。
佐藤
「最初お店やったコンセプトが『日常の中に小さな幸せを』っていうのがコンセプトだったので。ちょっとしたブレイクタイムに1個食べていただけるような、そういうケーキを目指していて」
二子玉川を選んだのも、地元・鶴田町の原風景を思い出すから。
佐藤
「自分の生まれ育ったとこが鶴田町の岩木川の橋のそばなんですよ。二子玉川に来たとき、あの土手とか街並みの何か空が開けてる感じとかを見て、いいなと思っちゃったんですよね」

インパクトのあるパフェも人気。家族の絆で出来たお店は、佐藤の叶えたい夢そのものだ。

佐藤
「とにかく走り続けてきた感じなんですよ。あんまりくよくよしないんですよね、じょっぱり魂ですね」
(※じょっぱり;津軽弁などで頑固者、意地っ張り、強情っぱりなどを意味する)
佐藤
「青森の食材を使ってケーキという形にして、それで全国の人にお届けできればいいなと思っています。お客様の方からもありがとうとか言われたりする幸せな職業に就いてるなと思います」

【パティスリーSUCREPERE】
・二子玉川本店
(世田谷区玉川3-34-2 リオヴェルデ1階)
TEL 03-3708-8580
・ココリア多摩センター店
(東京都多摩市落合1-46-1 ココリア多摩センターB1階)
TEL 042-400-1108