『南海トラフ地震』などの大規模災害に備えようと、新潟県内全ての消防本部が集まって、被災地での宿泊拠点をつくる訓練を初めて行いました。
消防隊員がつくったのは、30人が入れる大型テントや組み立て式のトイレなど、県外被災地に応援に入った隊員たちの宿泊拠点となる設備です。

この訓練は、『南海トラフ地震』が発生して太平洋沿岸にある複数の県で最大震度7を観測したため、新潟県から緊急消防援助隊が三重県に出動したことを想定して行われました。

新潟県は2022年4月に、南海トラフ地震に備えた応援態勢などをまとめた“出動計画”を国に提出しています。
これによると、新潟県内から応援に入る消火隊や救助隊など440人のうち、被災地で寝泊りするための拠点作りなどの後方支援に100人があたる計画です。
今回初めて行われた訓練では、テントの設営にかかる時間などの他、出動の計画に課題がないのかも確認されました。
【新潟市消防局警防課 浅野良明課長】
「思ってたよりも時間はかかりますし、さらに実際の災害では、この100人という想定人員よりも少ない人数で設営をせざるを得ない状況にもなると思います。そういったところも考えながら、新潟県内全ての消防本部で訓練を展開していく」

確認された課題をもとに消防では、出動計画を見直していきたいとしています。