歌手のブラザー・コーンさんが乳がんであることを公表しました。
「希少がん」に分類される「男性の乳がん」ですが、チェック方法や症状について解説です。
“1000人に1人” 男性の乳がん 遺伝や肥満、肝機能障害も要因に

小笠原亘キャスター:
歌手のブラザー・コーンさんは「自分でも寝耳に水でした」と驚きを隠せなかったそうです。SNSでも「男の人も乳がんになるんだ、知らなかった」「女性の病気って思い込んじゃっていた」と驚きの声が投稿されています。

国立がん研究センターによると、男性の乳がんはとても珍しいがんに分類されるということです。
▼女性の乳がん
8人に1人
女性のがん1位(2019年)
発症のピーク40代後半から70代前半
▼男性の乳がん
1000人に1人
希少がんに分類される
発症が多いのは60~70代
産婦人科専門医 尾西芳子さん:
男性の乳がん発症者は7割くらいが60~70代と言われています。若い人もごく稀に発症します。また遺伝性のものは若い方に多いようです。

小笠原キャスター:
男性の乳がんの自覚症状を尾西先生に聞きました。
▼しこり
▼乳首の陥没
▼分泌物(汁や出血)が出るなど
産婦人科専門医 尾西芳子さん:
一番多い自覚症状は、やはりしこりに気づかれる方が多いと思います。
井上貴博キャスター:
しこりが出た段階で手遅れということはありますか。
産婦人科専門医 尾西芳子さん:
遅いということはないのですが、やはり女性に比べると、しこりを感じても病院を受診しないので男性の方が進行してから見つかることが多いです。
小笠原キャスター:
しこりは主に乳腺にできますが、女性と男性では違いがあります。
女性は脇の下まで乳腺が発達しているため広い範囲にできますが、男性の場合は乳輪の下の狭い範囲にできるということです。乳がんは遺伝もあるそうですが、なりやすい人はいますか?
産婦人科専門医 尾西芳子さん:
遺伝も大きいです。家系に乳がんや卵巣がんなどに罹った方がいる場合は乳がんになりやすいです。肥満の方も乳がんになりやすいです。肥満の方は脂肪からエストロゲンという女性ホルモンが出るのですが、乳がんは女性ホルモンに反応してひどくなっていくので注意してほしいですね。あとは男性はお酒を飲む方が多いですが、肝機能に異常がある方も要注意です。