「学校に行きたくない」。新学期を前に子どもがそんな言葉を口にした時、どうしたら良いのか。保護者が判断材料にできる無料のチェックリストを、不登校を支援する団体が精神科医と共同で開発し、公開しました。
女子高校生
「『学校にしっかり行ってね』と親から言われていたのに行けませんでした。そんな自分が本当に嫌になります」
男子高校生
「ちゃんと学校に行かなければと思っていますが、行くのがつらいです」
新学期を前に不登校生を支援する団体に届いた子ども達からのSOS。夏休み明けは通常の月と比べて、倍増するといいます。
小中学生の保護者
「(小学校)高学年から中学生くらいまでは、いろいろ男女共に揉めたり、気持ちも不安定だったり、本人達もイラっときたりすることもあると思うので難しい」
小学生の保護者
「(子どもを)休ませても良いかなという判断と、ここはちょっとお尻を叩いてそんなの気にせず行きなさいというべきか、親の私でも判断つかない時がある」
「学校に行きたくない」。そう口にする子どもにどう対応したら良いのか。公開されたのは、「学校休んだほうがいいよチェックリスト」です。
チェックリスト作成 石井志昂さん
「この1つずつ質問が出てくるので、『はい』『いいえ』を押すと、答えが出る。この1か月間、何があったのかを考えながら押すだけで大丈夫」
チェックリストは、LINEに登録して無料で利用することができます。▼「身体的な不調が毎月起こる」、▼「過度に甘えたり、わがままになったりすることがある」など子どもの心身の状態や家庭での様子について、保護者や周りの大人が20の質問に回答。
その結果に応じて、▼「休ませましょう」、▼「つらかったら休んでもいいと伝えてみて」などといった対応方法が表示される仕組みです。
監修に携わった精神科医の松本俊彦さんは、これまで多くの不登校になった子どもたちを診察した経験から、「学校を休む選択肢を取ることが結果的に子どもを守ることにつながる」と感じているといいます。
松本俊彦 精神科医
「実は余裕を持って休ませたからといって、取り返しがつかない問題になることは僕は非常に少ないと思う。親御さん達は迷うと思う。自分達の判断、本当に自分一人で決めて良いのか。その時に背中を押すツールがあっても良いと思う」
不登校の子どもの数は9年連続で増加し、おととしは24万人を超えました。子どもや保護者が孤独に悩みを抱え込まず、支援につなげるための取り組みが進んでいます。
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