沖縄の南の海上で台風9号発生 まもなく台風10号も

日本の南の海上では雲のまとまりがにぎやかになっています。まずは24日午後に発生した台風9号の進路について、気象庁や海外予報機関の進路予想をみていきます。

台風9号 気象庁(24日午後9時予想)

気象庁は24日午後3時、沖縄の南の海上にあった熱帯低気圧が台風9号になったと発表しました。進路予想を見ると、5日先までの予報円が重なっているのをみてもわかるように、しばらくはフィリピンの東海上の同じような海域に位置するとみられています。

台風9号はゆっくりと南下しながら発達して暴風域を伴うようになります。その後、北上に転じ、28日以降は非常に強い勢力へと発達する予想です。

台風9号 アメリカ海軍(24日午後3時予想)

気象庁の進路予想と同じような傾向です。いったん南下して、その後北上しますが、全体としてはフィリピンの東海上の同じような海域に位置しています。最大風速の予想をみてもこれから発達することが見込まれ、28日以降はかなり強い勢力になるとみられます。

ではこの5日先までの進路予想のあとはどこへ向かう可能性があるのでしょうか。海外の予報機関のデータを参考に見ていきます。

台風9号 5日より先はどこへ向かう?

気象庁の進路予想で示される予報円は「その時刻に台風の中心が入る確率が70%」を意味しています。予報円の大きさは進路予想のブレ幅を表します。

そして台風の進路予報は「アンサンブル予報」という手法で行っています。数値予報で計算に使う最初の値をわずかに変えたものを複数計算して、その平均やばらつきの程度といった統計的な情報を用いて進路を確率的に予想するものです。

気象庁は台風の進路予想についてのアンサンブル予報の結果は公開していません。ただ、海外の予報機関は一般に公開しているため見ることができます。

ヨーロッパ中期予報センター(24日午前9時予想)

ヨーロッパ中期予報センターが公開している10日先(240時間先)までのアンサンブル予想結果です。

これをみるとフィリピンの東の海上に位置したあとに向かう先はバラツキが大きいことがわかります。台湾方面へ向かってその後、中国大陸や東シナ海を北上するラインがみられますが、北へ向かうのか、西へ向かうのか、それ以外なのか、バラツキはとても大きな状況です。

アメリカ海洋大気庁(24日午後3時予想)

アメリカ海洋大気庁のアンサンブル予想結果(240時間先)も非常にバラツキが大きいことがわかります。

これら海外の予報機関のデータを見ると、しばらくフィリピンの東の海上に位置したあとにどこへ向かうかはまだよくわかっていないのが現状です。

さらに日本の南海上には、台風9号以外にも気になる雲のまとまりがあります。まもなく発生する見込みの台風10号、さらにその次の台風となるかもしれない雲のまとまりです。