関西大学の永田教授が指摘したような「操法大会への負担が大きく非常に大変」といった情報はSNSで広がっているとみられていて、実際に20代の団員はここ10年で4割減少しているのです。

取材に応じてくれた新潟県上越市の20代の男性も「事前に内情を知っていたら消防団には入っていなかった」と話します。

【消防団の男性(20代)】
「非常勤公務員なのでお金は頂くが、『それを上げる』とか言われても今の状態では絶対に入りたいくない」

『地域の消防力』維持のために上越市消防団は…

上越市は消防団員を確保し『地域の消防力』を維持するため、2017年に有識者も交えた検討委員会を設置。
「必要がないと思う行事や研修」について全団員にアンケート調査を行ったところ、回答があった3450人あまりのうち33%が「各方面隊の操法大会が必要ない」と回答し、27%が市の操法大会として行われる「上越市消防点検」について必要ないと回答。

検討委員会はとりまとめた提言の中で、訓練や行事について「見直す必要がある」と触れています。その報告書のとりまとめから4年。上越市の消防団はどのように変わったのでしょうか。

上越市消防団 小川時雄団長は…

上越市消防団の小川時雄団長は「操法大会は必要だと考えているが、負担の大きさは理解していて、減らす努力を行ってきた」と話します。

【上越市消防団 小川時雄団長】
「『操法のやり方が負担になっている』というのも正直、私の耳にも入ってきている。しかしながら、これをやらないと現場において事故・けがにつながるというのが一番のことだと、私はそう思っている」