富山県高岡市で当時2歳の男の子が用水路に転落し死亡した事故からまもなく1年、県内ではその後も用水路への転落事故が後を絶ちません。農業用水路の総延長が1万キロ以上ある県内で事故を防ぐには。専門家は「危険か所を絞った対策が必要だ」と指摘します。
梶谷昌吾 記者:「富山市大沢野地区の用水路です。このように大きい通りには転落防止柵はあるんですが、1本細い路地に入りますと転落防止柵は設置されていません」

富山県は18日から、用水路の事故防止対策強化期間としていて各地で地元住民のほか警察も初めて参加して、用水路とその周囲の状況を確認しました。

住民に説明:「もう少し行ったところに公園があることから子どもたちが集中すると思っています」

転落防止策などがないこちらの用水路。道幅は狭くこの先には公園があるため、子どもたちがよく通るといいます。
大沢野地区自治振興会会長 里美正夫さん:「安全柵ね。一気にやるっていったって予算がかかるので計画的に進めてまいりたいなと。ただ(行政に)言ってるだけで進まないですからね。やっぱりそれぞれの所管のもとにしっかりと対応していただきたい」

富山県内では用水路への転落事故が後を絶ちません。1年前の8月20日、高岡市では当時2歳の男の子が行方不明になりその後、海で遺体で見つかりました。

男の子は自宅近くを流れる用水路に転落したとみられています。また去年1年間に用水路に転落し亡くなった人は16人と全国ワースト1位。中でも多いのは65歳以上の高齢者が用水路に転落し亡くなるケースです。
