社会性や対人関係を築くのが苦手とされる“発達障がい”
その特徴から、発達障がいがある人の中には、周りの目を気にして気軽に外出を楽しめない人も少なくありません。

そうした現状を変えようと、長崎市のNPO法人が発達障がい者とその家族のためのお出かけガイドを作りました。
ガイドを通して地域の見守りの輪が少しずつ広がり始めています。

ミシュは見守…外出しづらい現状を変えたい

掲載されているのは飲食店など12の施設。
発達障がいがある人でも気軽に利用できる施設を集めた『発達ミシュニャンガイド』です。

NPO法人『かぎしっぽ』理事 高以良 鴻さん:
「”ミシュ”って“見守り”。訓読みと音読みで見守りを。
発達障がいの子たちを社会全体で見守れるような形で」

ガイドを作ったのはNPO法人「かぎしっぽ」
その名前の由来は──

高以良 鴻さん:
「“かぎしっぽ猫”って、実はしっぽが“カクっ”てなってる(折れ曲がっている)ところの先っちょに、色んなものをひっかけて倒してしまう場合があって、ちょっと“困ったちゃん”だったんですよね。
そこに“幸せを引っ掛けてくる”っていう風なことを言い始めた人がいて」

「かぎしっぽ」の代表を務めるのは、長崎大学医学部6年生の高以良 鴻さん(25)です。

小学生のときに、発達障がいがある友人がいたのがきっかけで、専門医を目指すようになりました。

高以良さんは、発達障がいがある人と、その家族が外出しづらい現状を変えようと、協力してくれる施設に声をかけ、およそ1年半かけてガイドを完成させました。

高以良 鴻さん:
「発達障がいの娘さんや息子さんがいると、どうしてもお店とかに行ったときに、そこで騒いでしまったりだったりとか、そうやってお店とか習い事に行くのがなかなか難しいなという場合があって。
そういう時に親御さん達が安心して行ける所、理解をしてくださるお店をまとめたガイドブックを出させていただきました」