松明作り…鳥居形ならではの燃え方に“こだわり”

 今年7月、鳥居形が灯る曼荼羅山のふもとでは、点火に向けて準備が進んでいました。行われていたのは、送り火で燃やす「束」と呼ばれる松明作りです。
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 (今井滋基さん)「束作りの極意をちょっとでも若い人に覚えていただこうと思いまして、頑張ろう思っているんです」
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 鳥居形ならではの燃え方にこだわった松明作りは、コツがいるといいます。

 (今井滋基さん)「これは油分ばっかりなんですよ。遠くから見て赤い炎。これが一番気持ちとしては、宗教的な気持ちにマッチングしますね」

 鳥居形松明送り火の赤みの炎の秘密は、松の油分にありました。

滋基さんの長男「自分の父親ながら本当尊敬」

 8月6日。この日の作業は…。

 (今井滋基さん)「きょうは『下草刈り』と言いまして、火床周辺の草を刈りこむ日なんです。最後は不格好な格好も見せにくいですね、僕らも」

 滋基さんは心を込めて火床の周りに茂った雑草を刈ります。火床整備もこの日が最後になります。
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 滋基さんの長男・今井康晴さん(51)は、父親への思いをこう話します。

 (長男 今井康晴さん)「正直なところ、本当『お疲れさまでした』のひと言です。いつか誰でもこの日が来ますので。やっぱり偉大ですよ、本当に。もうそれしかないですよね。すごいですよ、自分の父親ながら。本当尊敬します」