ちょっとひととき…懐かしい “昭和の長崎”を感じてみてください。
NBCライブラリーに残る 昭和の貴重な映像の一コマです。

2015年7月に「明治日本の産業革命遺産」として世界文化遺産に正式登録された“軍艦島”
2009年に一般の方の上陸が解禁となり、現在では多くの観光客が訪れる人気観光スポットです。
その外観が、かつての『戦艦土佐』に似ていることから、“軍艦島”の愛称で知られる端島は、かつて石炭の島として栄えました。
良質な石炭が採れることから、最盛期の1960年代には5,000人以上の人が住み、当時日本一の人口密度を誇っていました。

島内には、小中学校をはじめ、病院や映画館、神社まであり、映画館やパチンコなどの娯楽施設も整い、島民の多くが当時最先端のカラーテレビや全自動洗濯機を持つなど、生活水準はかなり高かったそうです。
長崎港外に浮かぶ端島炭鉱が閉山したのは、1974(昭和49)年1月でした。
その1年後、NBCのカメラは無人の島になった軍艦島に上陸しました。

島内にそびえ立つ鉄筋コンクリートの高層アパート群。

多くの人が暮らした炭鉱従業員 家族の住まいからは、完全に生活のにおいが消え、ゴーストタウンと化していました。
人の手が入らなくなった建物は、既に廃墟化が始まっています。

しかし、まだ真新しい玩具が路上に残されているなど、一気に無人島化した生々しさを感じます。

今では原形を留めないほど崩壊している建物もありますので、この画像は貴重です。

端島炭鉱は海底炭鉱でした。
海の底の地下深くから石炭を掘り出し、地上の島内では石炭を選り分けたり、一時的に貯めたりする施設が建ち並んでいました。
そうした炭鉱施設や機械も動きを止め、辺りは荒れたままになっていました。

映像に映っている野良犬は、閉山後置き去りにされた飼い犬だったのでしょうか…。

軍艦島の端島炭鉱は隣接する高島炭鉱とともに、日本の近代化に大きく貢献しましたが、主要エネルギーが石炭から石油へ移行する中で衰退の道を辿り、1974年に閉山しました。
しかし、世界遺産登録によって再び脚光を浴び、コロナが一段落するとともに多くのツアー客が戻って来ています。
放送局が撮影した 長崎の映像を配信している“ユウガク”より