ドローン映像で長崎県の魅力ある風景を紹介している「ふるさと再発見長崎ばーどアイ」
今週はカヤックのトッププレイヤーも訪れている“世界の波”です。

佐世保市の早岐瀬戸──そこの波は “早岐ウェーブ” と呼ばれています。

閉鎖性の海・大村湾は 外海との出入り口が2箇所しかないため、潮の干満によっては 非常に激しい流れが起こります。
一箇所は『針尾瀬戸』で、うず潮が見られる観光名所 西海橋が架かっています。

そしてもう一箇所が『早岐瀬戸』──
佐世保湾と大村湾の間の長さ約11キロの水道で、町中を通っており 最小幅は約10メートルしかありません。
潮位差によっては、大村湾の海の水が勢いよく佐世保湾へ流れ出し、激流が生まれます。

これが“早岐ウェーブ”です。

国内で1、2の大きさの波や潮流であることや、潮の満ち引きで起きる波なので、『発生時間』や『大きさ』が事前にわかるため、フリースタイルカヤック選手にとっては絶好のトレーニング場所です。

フリースタイルカヤックは、制限時間内に激流の中で、パドリングや操艇技術を競うスポーツです。

激しい流れと、刻一刻と形を変える白波の中で、縦・横・斜めに飛んだり、跳ねたり、回ったり…。
定められた時間内で技を正確に繰り出す姿は『水上のロデオ』とも呼ばれています。

今回、取材させていただいた高久 瞳選手は、フリースタイルカヤックの世界チャンピオン。2019年、ワールドチャンピオンシップのK1種目で日本人男女通じて初の金メダルを獲得。SQT種目でも銀メダルを獲得しました。

高久選手は “早岐ウェーブ”について「トレーニングにとてもいい。世界中探してもない場所」とおっしゃっていました。