大型連休も分散化するべき

一方で、星野リゾートの星野佳路 代表は、日本におけるオーバーツーリズムの問題は、外国人観光客の増加だけではないと指摘します。

星野代表「日本全体の観光需要、観光消費額全体の80%以上が、実は日本国内に住んでいる方々の日本観光なんですね。ですから日本国内に住んでいる方々の休みが集中して、そのときに一気に需要が増えることによって起こされている、一時的な時期によるオーバーツーリズムの問題は、確かに大きな課題のひとつだと思っています」

その上で、星野代表が長年、政府に提言し続けているのが「休みの分散」です。

星野代表「実は、観光先進国と言われている国々では、大型連休を分散化して取るという取り組みが、もう長く行われています」

ーー日本で休みを分散化すると、どういった案が考えられる?

星野代表「例えば、日本の国内全体を、2500万人ずつの人口の地域に分けて、その1~5番目の地域が、1週間ずつずらしてゴールデンウィーク、またはシルバーウィークを取っていく。これがひとつの策です。事業者側からしても、安定してサービスを提供できることになりますし、何といっても、旅行者にとって、より快適な旅行を安く提供できる」