ガソリン価格 なぜこんなに高騰している?

なぜガソリン価格が高騰しているのでしょうか。経済評論家の加谷珪一さんによると、大きく分けて3つの要因があるようなんです。

【原油価格の上昇】
2023年前半:1バレル70ドル台→現在:1バレル80ドル前後
背景にはサウジアラビアなどの産油国が石油の価格を下げたくないため、減産をしているため。

【急速な円安】
日本は輸入に頼っているため為替の影響が大きく、円安の影響で輸入価格が上昇

【補助金の縮小】
政府は石油の元売り各社に6兆円規模の補助金を支払ってきたが、6月以降、補助率を2週間ごとに10%ずつ段階的に引き下げられており今回の高騰にも影響。

そして、政府はガソリン補助金を9月末に終了すると発表しています。10月以降どうなるのか経済評論家の加谷さんは「補助がなくなるため、10月以降には190円台。さらに円安が進めば、年内には200円を突破する可能性もあるのではないか」と見ています。

ホラン千秋キャスター:
ガソリンは皆さんの生活に必ず必要なものになってくるので、ここまで高くなってしまうと、家庭レベルでも、商売を行っている方もかなり大変ですよね。

弁護士 萩谷麻衣子さん:
本当ですよね、「自分は車を運転しないから関係ない」ではなく、流通全体に関わることなので、流通の値段が上がれば、野菜などスーパーで売ってるもの全ての値段が上がっていく。本当にここのところスーパーに行くと高くなったな、というのを実感します。

井上貴博キャスター:
まさにガソリン価格が物価に直結する。その物価の上がり方に賃金が追いついていない。これはわかりきっていたことで。寒冷地は冬になると、さらにダメージがあるわけですよね。灯油の値段も上がり、物価も上がる。そこで、補助金はいつまで続けられるものでもないので、ガソリンは税金の塊って言われますよね、“二重課税”と言われている。なぜここに政府がメスを入れないのか。

萩谷さん:
本当にそうなんですよね。前から指摘されていますが、そこは何か“聖域”になってるところがあって、ぜひ検討してもらいたいです。9月末には補助金が切られるとしても、やっぱり原油価格の動向を見て、再度対策を立てて補助金を再度設定することを考えなければしょうがないんじゃないかな、と思います。

井上キャスター:
補助金ってずっと払い続けなきゃいけないわけじゃないですか。それであれば税金の面を、というふうにならないんですかね。

萩谷さん:
あとは円安をどうするかとか、そういう複合的な対策を考えていかないといけないのではないでしょうかね。