「だれとも関係を断ち切るつもりはない」

“サウジアラビア・ファースト”、実利ひとつで誰とでも付き合えるサウジアラビア。
アメリカとは(最近色々あるが)・・・長きにわたる同盟国
ロシアとは・・・OPECプラスで連携する
中国とは・・・最大の貿易相手国
ウクライナとは・・・アラブ連盟サミットに招待する友好関係
さらに今年、天敵とまで言われたイランとも外交関係を正常化
これほどの全方位外交ができる国はなかなかいない。

中東調査会 高尾賢一郎 研究主幹
「サウジアラビアはロシア、アメリカ、中国と平等に付き合う珍しい外交を展開していますが、実は上手いこと役割分担をしている。ロシアとはエネルギー。中国とは経済。そしてアメリカとは安全保障、軍事」

今回の和平会議がサウジアラビアで開かれたことは、サウジアラビアが呼び掛ければこれだけの国が集まるということを内外にアピールする結果になったと高尾氏は言う。そして、サウジアラビアの立ち位置はロシアとウクライナの問題についても明確な姿勢があるようだ。

『アーガス・メディア』 ネーダー・イタイム 中東支局長
「ロシアとウクライナの問題については他の中東諸国と同様“我々はここでバランスの取れた役割を果たそうとしている”“すべての国と関係を持つ必要がある”“だれとも関係を断ち切るつもりはない”と主張している。劇的な問題を引き起こすようなリスクは取らない。しかし、だからこそ計算されたリスクを取り、自らを前進させ世界全体において重要なポジションを確保できる」

(BS-TBS 『報道1930』 8月7日放送より)