欧米モデルも本州直撃が多数 お盆期間に大きな影響か

台風の進路予報は「アンサンブル予報」という手法で行っています。数値予報で計算に使う最初の値をわずかに変えたものを複数計算して、その平均やばらつきの程度といった統計的な情報を用いて進路を確率的に予想するものです。

ヨーロッパ中期予報センター(10日午後9時予想)

ヨーロッパモデルのアンサンブル予想結果(240時間先まで)を見ると、個別の予想結果である一つ一つのラインが西日本から東日本まで、その方向にはバラツキがあることがわかります。予報円の大きさはこうした予想のブレ幅が反映されています。

アメリカ海洋大気庁(10日午後9時予想)

アメリカ海洋大気庁のアンサンブル予報(240時間先まで)も進路予想のバラツキは大きいですが、大まかな傾向はヨーロッパモデルと変わりません。

現在の進路のブレ幅が非常に大きいのは、上空の太平洋高気圧の今後の張り出し方や、台風7号のすぐ北にある上層寒気を伴う低気圧の動き、週末に大陸から進んでくる上空の気圧の谷によって偏西風が蛇行するタイミングなど様々な要因がどう絡んでくるかの予想がまだ定まっていないためです。

ただ気象庁や海外の予報機関の進路予想の大まかな傾向としては、お盆に関西~関東にかけての本州のどこかに接近・上陸する可能性が高まっているといえます。

お盆期間中に大雨や暴風など大荒れの天気が予想されるほか、お盆休みと重なるため交通機関にも大きな影響が出るおそれがあります。今後の最新情報に注意してください。