豪雨被害のJR米坂線 復旧には5年・86億円の試算も

去年8月、県北地方を襲った豪雨で米坂線は壊滅的な被害を受けました。村上市の坂町と山形県の今泉との間の67.7キロの区間はこの1年、運行が完全にストップしています。

2022年の豪雨災害後に取材した際の映像

去年取材した際には、泥や流木が結構厚く覆いかぶさって、レールが全く見えなくなっていた踏切。同じ場所を訪れました。

豪雨から1年後の2023年8月に取材した映像

【坂部友宏キャスター】
「1年経って変わったのは、雑草がかなり増えたなということです。踏切には車両が通りやすいように鉄板が敷かれています。あたりでは、1年立った今も流木の撤去作業が行われています」

村上市の坂町駅では、普段使うことがあるレールと比べると、1年間使われていない米坂線のレールは赤い錆がかなり目立っています。
また関川村の越後下関駅は変わらず静まり返っていました。駅員は、今年に入り常駐しなくなりました。

米坂線の利用は、主に関川村から村外の高校に通う高校生らが中心。運休区間は代行バスが通りますが、利便性はよくないと話す利用者もいます。果たして元通りになるのか… 今年4月、JR東日本新潟支社は、米坂線の復旧には土木工事や線路敷設などに5年、86億円かかる試算を公表しました。

【JR東日本 白山弘子 新潟支社長】
「まだこれという(復旧)方法があり得るというのは、特に私どもはお示しできるものは今はございません」

JRは沿線自治体に対して復旧試算などを説明し終えたとし、今後の進め方については期限を設けず関係者と丁寧に議論したいとしています。