広島に続き、長崎は9日、「原爆の日」を迎えます。

長崎市は、台風6号の接近に伴い、平和祈念式典の会場を室内ホールに変更し、主催者のみで開催すると発表しました。

長崎市の鈴木史朗市長は、来場者の安全を考え、平和祈念式典の会場を60年ぶりに屋内開催に変更すると発表しました。各国の大使や岸田総理は参列せず、初めて主催者のみで行う方針で、式次第など調整中です。

リハーサルが行われる予定だった平和公園では、テントの撤収や祭壇の一部を出島メッセに移動する作業が行われました。

被爆者からは、何らかの形で被爆者の訴えを発信できるよう求める声が聞かれました。

被爆者 田中安次郎さん
「被爆者がいない祈念式典というのは、主役がいないような感じがする。あと何回、式典に来られるかわからない。被爆者の声の代表である、『平和への誓い』だけでも読ませてもらえれば」

広島では悪天候の場合、どう対応するのでしょうか。

広島市によりますと、これまでの平和記念式典では天候に恵まれて、中止になったことは一度もないということです。

最近では2014年、大雨警報の中で式典が開催され、市がカッパや傘を用意しました。

広島市 市民活動推進課 片桐清志課長
「特に基準というものではないが、前日に開催の是非を判断することにしている」

今年の長崎のように、広島で屋内開催するとすれば、平和公園にある広島国際会議場で開き、オンラインで配信することが考えられるとしています。

広島市 市民活動推進課 片桐清志課長
「長崎市の屋内開催の事例も勉強しながら、検討していきたいと思っている」