今年も過去最高額を更新した「ふるさと納税」。
そもそも導入当初の制度にはなかった返礼品はどう広まった?人気の返礼品と寄附額トップの自治体ランキングは?税収10億の町に集まった150億円の使い道とは?流出額も過去最高を記録。東京・世田谷区では学校の老朽化問題に影響も?手作り解説でお伝えします。

そもそも「ふるさと納税」とは…

そもそも「ふるさと納税」は、人口が増えて税収も増加する都市部から、過疎化や税収の減少に悩む地方にお金を回す目的で2008年度に始まりました。応援したい自治体を選んで寄附をすると、2000円を除く寄付した額の分だけ所得税や住民税から差し引かれる仕組みです。

「返礼品」は制度設計に含まれていなかった

今では当たり前となった返礼品ですが、導入当初は、総務省の制度設計に含まれておらず、一部の自治体が自主的に贈り始めたことから徐々に広まります。そうした自治体の「返礼品」を纏めたサイトが開設されたのが2012年。さらに2015年に確定申告が一部不要となって以降、寄附先を「返礼品で選ぶ」スタイルが一気に定着。高価な返礼品を掲げる自治体の競争も加速していきました。