信州大学は、検討を続けてきた情報系の新たな学部の設置を見送り、大学院で情報系分野を拡充する方針を明らかにしました。
信州大学は情報系の人材養成を目的に、2021年から新学部の設置を検討していて、飯田市と長野市がそれぞれ誘致を表明していました。
信大は3日、ホームページで、「社会情勢等を踏まえ、理工系の大学院レベルでの人材養成を拡充する」と表明し、新学部の設置については事実上見送る方針を示しました。
新学部の誘致を表明していた飯田市と長野市には7月31日に理事が訪問して、それぞれの市長に伝えたということです。
4年制大学の誘致は地域の悲願と訴えてきた飯田商工会議所の原勉(はらつとむ)会頭は、見送りは残念とした上で、今後も大学の誘致に力を尽くすとしています。

飯田商工会議所・原勉会頭: 「残念ではある、残念ではあるけれどもこの地域に4年制の大学は絶対に必要であるということは市民全体の希望でもあるので、地元の人含めてアピールしていく必要がある商工会議所としてはそれに全力を傾けたい」
信州大学は2024年度、既にある大学院の工学専攻の中に、人工知能や情報工学などを研究する分野を新設し定員を30人増やし280人にするとしています。
長野市の周辺9市町村と経済団体でつくる協議会の北村正博(きたむらまさひろ)会長は、信大が大学院の情報系分野を拡充する方針に、IT企業が多い長野市で活躍する人材を多く輩出してほしいと期待を寄せます。

長野圏域デジタル人材育成誘致推進協議会 北村正博会長: 「北信地域の子どもたちのITに関心と技術を少しでもかじって、より興味をもってもらいたいと長い間の人材育成をやってきた。私がやってきたことがもっと発展的にできるなと思う」














