名舟で生きる男たちだけが打つ事が許される御陣乗太鼓。
少子高齢化は御陣乗太鼓の存続の危機に繋がるといいます。


御陣乗太鼓保存会 槌谷博之 事務局長
「高校生出てすぐ大学にいったり、金沢に働きに行っている。もっと就職先が輪島にあれば…。名舟に戻ってきて御陣乗太鼓叩きたいという子は何人もいる。でも、やっぱり働き口がないから来たくても来れない。」

子ども御陣乗太鼓のメンバーの中に来年春、卒業を迎える高校3年生の南 雄輝(さんがいます。メンバーのなかでもひと際力強い太鼓を叩く南さんは小学2年生から御陣乗太鼓をはじめました。今では大人たちと一緒に御陣乗太鼓の公演に何度も出演していますが、高校卒業後は県外での就職を目指しています。

高校3年生 南 雄輝さん


高校3年生 南 雄輝さん
「一度、県外にいって、都会を感じてみたいと思った。御陣乗太鼓を守っていきたい気持ちはある。1回県外に行って、そのあと何年か経ってから戻ってこようと思っている。」


名舟大祭に向け6月下旬からはじまった子ども御陣乗太鼓の練習。この夏が南さんにとって最後の子ども御陣乗太鼓の舞台となります。祭りが近づき面を被って本番さながらの練習ではバチが折れるアクシデントも・・・。また、練習中に指などをケガをすることもあります。

折れたバチ


高校3年生 南 雄輝さん
「さっきですね。叩いている時は痛くないんですけど、叩いた後にジワジワと痛くなります。楽しいところもあるけれど、ツライところもあります。楽しいところはこうやって皆でワイワイできたり先輩や先生から褒めて貰ったりするところですかね」