アメリカで公開中の映画「バービー」の合成画像をめぐり波紋が広がっています。SNSには「キノコ雲」など原爆投下を連想させる画像がファンによって投稿されました。映画の公式アカウントが好意的に反応しましたが、批判の声が殺到。米ワーナーも謝罪に追い込まれました。問題の背景には何があるのでしょうか。
実写映画『バービー』の公式アカウント “原爆画像”にハートマーク

小川彩佳キャスター:
バービー人形を題材にした、実写の映画『バービー』。そして、原爆の開発を主導した物理学者の半生を描いた映画『オッペンハイマー』。
ともに7月21日、アメリカで公開されると“二本立て”で見ることがブームになり、ファン達が関連画像をSNSに投稿。盛り上がっていたようなんですが、その画像に波紋が広がっています。
山本恵里伽キャスター:
その画像というのは、バービー役の俳優の髪型に原爆を連想させる“キノコ雲”が合成されています。さらに、爆発を背景に『バービー』、『オッペンハイマー』の2作品の登場人物が合成された画像もあります。

これは、『オッペンハイマー』に原爆が登場することから、同じ日に公開された『バービー』と原爆投下を結びつけた合成画像とみられています。

私たち日本人は見過ごせない画像ですが、さらに問題なのがバービーの公式アカウントが返信をしているところです。「忘れられない夏になりそうですね」とハートマークをつけて投稿。また、キノコ雲の画像にもウインクのマークをつけて返信しています。公式が好意的に受け止めているかのような返信に見えます。
日本のSNS上では、「悲しすぎて言葉にならない」「認識の違いはわかっていたけど茶化してはいけない」などの声があがっています。
広島・平和記念公園での受け止め 「しょうがないで片付けてほしくない」
小川キャスター:
やはりSNSでもショックを受けているという声が広がっていますが、被爆地・広島で、受け止めを聞きました。

女性
「日本の原爆の意識とは違うと思った。(意識が違うから)しょうがないで片付けてほしくない」
男性
「アメリカではたしてどれだけの人が知っているのか。どれだけの人がこの日本であった悲惨なことをちゃんと捉えているのか、はなはだ疑問」
女性
「資料館を見てきたが、すごく悲惨なこともあったので面白くするのはよくない」
女性
「苦しんでいる人もいる中で、公式が反応するのは不謹慎なのかな。若い世代で知らない人とか多いと思うので、そういう世代が知っていけたら、不謹慎に盛り上がることもなく、深く考えられることができるのかな」














