7月の線状降水帯による大雨で富山県の和田川ダムの緊急放流後に射水市が川沿いの水門を閉めず浸水被害が発生したことについて、射水市の夏野元志市長は1日の記者会見で、本来の運用ができなかったことを認めました。

射水市 夏野元志市長:「水門を閉める判断が迫られた段階ではかなり水位が上がっていた状況でして、非常に難しい判断が迫られた。結果的には閉めることができなかった」

7月13日、線状降水帯による大雨で和田川ダムの水位が満水に近づいたため、富山県は午前1時10分からおよそ3時間緊急放流を実施しました。

和田川には射水市が管理する水門が9つあり、本来の運用では川の水位が上昇した際、水門を閉めることになっていますが、住宅街の排水ができなくなることから、今回、すべての水門を閉めませんでした。

射水市によりますと水門の開閉はすべて手動で、作業には30分ほどかかるということで、今回は水位が急激に上昇したため水門を占める作業が難しいと判断したということです。

水門周辺では、住宅45棟が床下浸水の被害にあいました。

射水市 夏野元志市長:「和田川の水が水門を通して地域に流れたというのが現実としてある。それこそ結果論かもしれませんが、仮に閉めた場合違う結果がどうなったのかというのは色々検証が必要かなと」