■世界水泳選手権 競泳最終日(30日・マリンメッセ福岡A館)
福岡で行われた世界水泳選手権の最終日。地元出身の鈴木聡美(32・ミキハウス)が女子50m平泳ぎで30秒44をマークし、7位入賞を果たした。女子400m個人メドレー決勝では、16歳・成田実生(16・金町SC/淑徳巣鴨高校2年)が4分38秒05で8位入賞。また、男女のメドレーリレーはともに6位だった。
地元福岡で堂々7位 鈴木聡美「競技人生で一番いい経験」50m平泳ぎ7位
女子50m平泳ぎ決勝では、福岡県出身・ロンドン五輪銅メダリストの鈴木聡美(32・ミキハウス)が30秒44の7位入賞を果たした。24日の100mでは予選から14年ぶりの自己ベストを更新。29日の50m予選でも自己ベストで泳いだ。自ら「無限の可能性を感じる」と評するほど今大会に調子を合わせてきた鈴木。決勝の入場ゲートから姿を現すと、会場のマリンメッセ福岡が割れんばかりの歓声に包まれた。鈴木は磨き上げてきたスタートと持ち前のパワーで最後のタッチまで力強く泳ぎ切り、30秒44をマーク。7位で個人最終種目を終え、「競技人生の中で一番いい経験になった」と結果を噛み締めた。
16歳・成田実生 200m個メ8位 「もうちょっと強い気持ちでついていけたら」
初代表の16歳・成田実生は400m個人メドレー決勝に出場。最初のバタフライで大きく差をつけられると、最後までその差を縮めることができなかった。予選(4分38秒05)からも大幅にタイムを落とし、4分42秒14の8位でフィニッシュ。堂々の入賞も国際大会の難しさを痛感した。「精神面でも2本目持つかなという不安があった。もうちょっと強い気持ちでついていけたらよかった」と肩を落とした。
優勝は、同い年の世界記録保持者・マッキントッシュ(16・カナダ)。共に決勝を泳いだことについて成田は「招集所の席が隣だったんですけど、脚をバンバン叩いていた。いっぱいレースに出ていて疲労もあると思うけど、最後の種目で優勝していて、体力の面でも気持ちの面でも全然違うと感じました」と話した。今後に向けては「世界の色々な国の人と泳いで、2本しっかり泳ぎ切れる体力をつけないといけないと感じた」と収穫を得たようだ。
女子4×100mメドレーリレー6位 池江は8日間13レースを完遂
女子4×100mメドレーリレーに出場した日本は、予選からオーダーを変更。平泳ぎを青木玲緒樹から今大会絶好調の鈴木聡美に変更し、白井璃緒・鈴木聡美・相馬あい・池江璃花子の布陣で臨んだ。最後はオランダとの6位争いとなったが、アンカーの池江がタッチ差で先着、3分58秒02の6位入賞となった。「(予選より)絶対タイムを上げてやろうと思っていたので、結果に表すことができてよかった」と話した池江は、大会8日間で13レースという過酷なスケジュールを泳ぎ切った。「しんどかったし、沢山レースを泳いできて気持ちの部分でも体の部分でも完璧な状態じゃなかったんですけど、それでもチームのために頑張りたいと最後の最後まで思えた。満足した8日間になった」と答えた。
また、男子4×100mメドレーリレーでも、日本(入江陵介・渡辺一平・水沼尚輝・松元克央)が3分32秒58の6位。男女共に6位入賞で締めくくった。
自国開催の世界選手権閉幕
30日の競泳最終日をもって、自国開催の世界選手権が閉幕。日本はアーティスティックスイミング7個(金4/銀1/銅2)、飛込1個(銅1)、競泳2個(銅2)のメダルを獲得した。競泳では大会を通して10個の世界記録が誕生、一方で日本新記録は0に終わった。次なる戦いは9月に中国・杭州で開幕するアジア大会。世界を戦った日本代表がアジアの頂点に挑む。














